

ゴシック・ロックの元祖であり、今も高い評価と人気を誇るバウハウスの魅力と音楽のエッセンスを詰め込んだ、究極的なベスト・アルバム。
現在のシーンにもさまざまな形で影響を与え続けているゴシック・ロックのオリジネイターの一つがバウハウスだ。1978年にロンドン近郊のノーザンプトンのアートスクールでダニエル・アッシュ(ギター)、デヴィッド・J(ベース)、そしてデヴィッドの弟ケヴィン・ハスキンス(ドラムス)らによってバンド活動が開始され、そこにヴォーカルでピーター・マーフィーが加わったもの。グループ名はドイツ・ワイマール時代に作られた芸術全般と建築を扱い、後の建築や生活デザイン、アートの世界に多大な影響を与えた造形芸術学校バウハウスからとられた。
シアトリカルなピーターのパフォーマンスと、ヴェルヴェット・アンダーグラウンドらの系譜を継ぐダークなトーンを基調としたサウンドは、パンク以降の状況の中でもひときわ目立つものであり、ライヴ活動を開始してすぐにロンドンのクラブ・シーンで評判となり79年、シングル「Bela Lugosi'S Dead」でデビュー。彼らの才能を最初に大きく評価したのが、ベガーズ・バンケットのもとでスタートしたばかりの4ADで、79年にデビュー・アルバム『イン・ザ・フラット・フィールド』を発売。翌年にはベガーズに移籍して『マスク』を発表し、その人気を決定的にする。
3枚目の『ザ・スカイズ・ゴーン・アウト』('82)、そしてオリジナルとしてはラストとなった『バーニング・フロム・ジ・インシアド』('83)ではより聞きやすい音になり、さらにファンを拡大していくかに思われたが、ピーターと三人の間で音楽的な方向性についての食い違いが大きくなり、あっけなく解散。このベスト盤はメンバーによりセレクション、リマスターされたもので、ファースト・シングルからヒットとなったT・レックスの「テレグラム・サム」などのカヴァー・ヒット、さらに彼らの魅力でもあるダークで内省的なナンバーまで含まれた最高の入門盤となっている。


