

バウハウス解散後にピーターを除く三人のメンバーによって結成されたグループは、イギリス以上にアメリカのオルタナティヴ・シーンで大ブレイクを果たした。
1983年にバウハウスが解散後、デヴィッド・J、ダニエル・アッシュ、ケヴィン・ハスキンスらは、それぞれのソロ・プロジェクトを開始し、作品作りを積極的に行う。その間もピーター・マーフィーも含め、交流は絶えることはなく、85年頃に自然と出てきたのがニュー・バウハウスという話だった。しかしミック・カーンとのダリズ・カーを経て、改めてソロ活動を準備していたピーターはこの話にはのらず、残った三人によって誕生したのがラヴ&ロケッツ。
それぞれが自身の作品作りで、さらに音楽性を高め、豊富なアイデアを持ち寄った三人は主にアメリカのCMJ(カレッジ・ミュージック・ジャーナル)・シーンを中心にライヴ・ツアーを繰り返し、自分たちの音楽性を浸透させていった。バウハウス時代のゴシック・ロック的サウンドばかりではなくサイケデリックな要素などを巧みに取り込んだ世界は、アメリカでは意外なほど広い人々に受け入れられるようになり、1986年に発表したセカンド・アルバム『エクスプレス』はCMJ・チャートの上位に長くとどまることになって彼らの人気と評価を決定づけた。
この頃にはまだイギリスのインディ・シーンで活躍していたグループやアーティストのアメリカでの成功は少なくラヴ&ロケッツが実質的に道を切り開いたと言っていいだろう。その後89年に出した4枚目の『ラブ&ロケッツ』は全米14位まで上がる大ヒットとなったが、その原動力となったのが『エクスプレス』の成功である。また初期のラブ&ロケッツが日本のヴィジュアル系のロック・バンドに与えた影響も見逃せない。
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