

ニック・ケイヴのカオティックなヴォーカルを軸にしたテンションの高いレコード作り、パフォーマンスで80年代前半のインディ・シーンで最高の人気を誇った名バンド。
オーストラリア、メルボルンでニック・ケイヴを中心に結成されたボーイズ・ネクスト・ドアが新展開を求めてイギリスに移住。それを機にバースデイ・パーティとするが、すぐにそのテンションの高いパフォーマンスがクラブ・シーンで話題となり、4ADと契約を交わし、看板グループとなった。
ニック・ケイヴのヴォーカル、ローランド・ハワードのギターを軸に、マルチ・プレイヤーのミック・ハーヴェイ、ベースのトレイシー・ピュー、ドラムスにフィル・カルヴァートといったメンバーで生み出される力強いサウンドはポスト・パンクの時代を大きくリードし、1981年に発表したデビュー作『プレイヤーズ・オン・ファイヤー』でシーンに大きな衝撃を与えた。とくに詩人、パフォーマーとしてのニックへの評価は高く、カルト的な人気とポジションは特別なものとなる。
その後、ピューが酔っぱらい運転で逮捕されたり、メンバーがドイツ、ベルリンへ移住したりと不安定な状態が続き、幅広い人気を得ることは難しかったが、発表したシングル、アルバムはいずれも高い評価を受けている。またニューヨークのリディア・ランチ、ベルリンのアインシュテュルツェンデ・ノイバウテンらとのコラボレイションなども積極的に行いシーンを活気づけていった。
残念ながら83年には、おもにニックとローランドの間の音楽的な方向性の違いから解散となってしまうが、その後のニックはソロ活動、さらにミック・ハーヴェイを含むバッキング・グループ、バッド・シーズを率いて充実した活動をしたのち、今はソロで意欲的な作品作りをしている。本作はイギリスでの2枚目となるもので、絶頂期にあったグループの全貌をとらえた名盤。


