

イアン・アシュトベリーのヴォーカルを中心にワイルドでゴシック的なハード・サウンドでシーンを突き動かしたのがザ・カルトだ。
ヴォーカルのイアン・アシュトベリー、ギターのビリー・ダフィーを中心に1984年、ロンドンで誕生したのがザ・カルトで、もともとはサザン・デス・カルトとして、当時大きく盛り上がったポジティヴ・パンク/ゴシック・ロックの注目株としてデビューを飾っている。シスターズ・オブ・マーシーやミッションといったグループたちと共にシーンを賑わせていたが、その後、メンバー交代などを経てザ・カルトとシンプルな名前にしてベガーズ・バンケットと契約して活動する。
ネイティヴ・アメリカンの考え方やドアーズのジム・モリソンの音楽性から影響を受けたイアンのパフォーマンスやヴォーカルは個性的で、すぐにカリスマ的な人気を得るが、とくに90年前後にはアメリカのシーンに活動拠点を移し、エアロスミスやメタリカといったビッグネームたちとのツアーを繰り返しながら知名度を広げていった。その結果『ソニック・テンプル』や『セレモニー』といったアルバムがヒットする。また近年、イアンはドアーズの残ったメンバーたちによって結成されたグループ、ライダーズ・オン・ザ・ストームのヴォーカルに迎え入れられ、ジムの代役を務めたりもしている。
『ドリームタイム』は1984年に発表した彼らのファースト・アルバムとなるものだが、それ以前のキャリアのせいもあり、しっかりと自分たちの音楽性は確立されていて、しかもアメリカのマーケットを大きく意識した作品とはひと味違ったニュアンスが楽しめるアルバムとなっている。
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